READING LIST 2020

初めて球根ものを飾ってみたのだけど、2日くらいですぐ咲きまして。

とっても良い匂い。


さあ、今年の読書目標の話。

本棚の積ん読を中心に読んでいきたいが、ノリで生きている節があるため、

年末に歯ぎしりしないようここに書いておこう。


[1]積んである伝記とその周辺を読む

サガン 疾走する生

言わずもがな。作家フランソワーズ・サガンの人生が書かれたもの。

昨年サガンのインタビュー集『愛という名の孤独』を読んで、ますます好きになってしまった。

ジョージア・オキーフ 崇高なるアメリカ精神の肖像

この本は半分くらい読んだところで、他の本を読まなければならなくなって中断している。私が主催している読書会の1月の課題書はヴァージニア・ウルフ『灯台へ』だったのだけど、同時代にイギリスとアメリカで活動し、二人ともモダニズムアートの代表のように語られることから、関係性を発見したいと勝手に思っている。3月には平凡社からウルフの『幕間』が出るので、今年はウルフとオキーフを自分の中に取り込みたい。

ちなみに『灯台へ』を読むなら河出の鴻巣さんの訳がおすすめ。訳者あとがきも勉強になる。

シャネル、革命の秘密

シャネルの名言を集めた本は数多く出版されているけど、それよりも彼女の人生が知りたくて積んである本。造本も素敵で、カバーはシャネルといえばのブラック。天地小口の3方金箔が美しい。本がそのままシャネルスタイルのよう。

あわせて用意してあるのは、

シャネル スタイルと人生

写真が美しい大型本。

バベル

パティ・スミスの詩集。何年も前に原宿のBOOKMARCで購入。当時一度読んで、強烈な印象を受けた記憶があるが、今年はこれとバロウズを合わせて再読したい。あとはギンズバーグの詩集が手に入れば、ビート文学盛り。しかもこのパティ・スミスの詩集は、詩集といえばの思潮社から出ているのだ。タイトルの『バベル』がすでに痺れる。

あと伊藤野枝、『「青踏」の冒険』、金子文子に関するものと、ジョーン・ディディオン『悲しみにあるもの』、『向田邦子の本棚』などなど。女性ばっかりだ。

あ、それから12月の読書会の併読本として、シェイクスピア関連の本も数冊あるから、これも完読したい。(読書会までに全部読みきれなかったー)


[2]ラテン文学に没入したい

『黄色い雨』、『エレンディラ』を読んでみて、よくわからないのだけど、そのわからなさによる目眩のようなものに惹かれたラテン文学。今年は積んだままになっている『20世紀ラテンアメリカ短篇選』と、コルタサルの作品を読みたい。

[3]引き続き、韓国の作品を読む

私が韓国語を勉強するきっかけとなった、ハン・ガンさん。彼女の本をいつか翻訳したいと思っているけど、素晴らしい翻訳者がすでに彼女の作品をほとんど翻訳出版しているので、私の出番はないかも。でもきっと他にもあるはず。これは絶対に訳したい!と思える作品が。

そのためだけではなく、小説もエッセイも面白い作品はまだまだあるので今年も引き続きどんどん読んでいきたい。我が家の本棚にたくさん積んであるのだが、韓国はアイドルやドラマで上手に宣伝をしてきて近頃もっぱら読書ブームのため、出版ペースがかなり早い。どんどん読まないと追いつかないのだ。できれば韓国版noteのBrunchに韓国語でレビューを書けたらいいな(白目)。詩集も素敵なのいっぱいあるから家にあるのは全部読みたい(白目)。


[4]翻訳に関する本を読んで取り込む

出ては読み、出ては読み。翻訳に関する本の手持ちが増えてきたので、ここらでひと通り再読したい。前にはわからなかった再発見があるはずだ。韓国の翻訳家が書いたものもあるから、日韓でポイントがどう違うのかも読み比べたい。翻訳誌で最高なのは柴田元幸さんが責任編集のMONKEY。いつかMONKEYのアジア版翻訳文芸誌を作りたいと思い続けて早3年。どなたかやりませんか。中国・香港・台湾・韓国・ベトナム・タイ・インドネシア などなどの翻訳したがりパッションの人であつまって、毎回1つのテーマで作品を翻訳紹介し、それぞれの言語で出版されたらすごいことだと思うのだ。経験は浅くても、伝えたいパワーのあるものになるのではないだろうか。そんな夢。


[5]泉鏡花を読み進める

全28巻+別巻の全集をできれば読了したい(無理)。鏡花はじっくり堪能したいから、時間のあるときにと思い続けて本棚の上にゾロリと積んであるまま。半分くらいは筑摩書房から出ていた『鏡花集成』で読んだのだけど、全集で一気に読みたいのじゃ。どうも近頃は乾燥したものばかり読み漁っていけない。いまこそ再び湿り気を。


[6]読書会のための読書を深める

月に一度の読書会も1年を越え、だんだん雰囲気ができあがってきたように思う。普通の読書会よりもゆるい感じだが、会の終わりにむけてダラダラとハードになる傾向がある。行き先を決めずにみなが自由に話し、それについてまた意見が飛び交い、質問し合い、併読したものの自慢もする。海外文学の場合は翻訳の種類があれば、好きなものを読んできていいことにしているので、訳比べになったりもする。うちは選書が粋なのだ(みなでそう思っているだけ)。だからいつも課題書を決めるのにも気を使い時間がかかる。今年は早め早めに決めていき、今後予定しているナボコフやピンチョンなど、時間を要するものに十分時間を割いていきたい。


さて、もう2月だけど目標は大きく、年末に失望するとしよう。

金曜に計画して日曜に絶望するかのように。


去年は岸本佐知子さんの翻訳のおかげで、ルシア・ベルリンという素晴らしい作家に出会えた。今年はどんな作品が読めるだろうか。楽しみでしょうがない。

2019年に読んだBEST 3!この話はまた今度。

(順番的には先にこの話だよな)

本あるいは

本、装幀、作家のことなど。 それから韓国留学記録や旅行について。

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