ソウル本屋:이라선
사진책방 이라선
[写真本屋 イラソン]
住所:서울특별시 종로구 통의동 7-13
営業時間:12時〜20時 月曜定休
イラソンは本当は紹介したくない、大好きな本屋だ。
店主の美意識がそのまま表出したような美しい写真集専門店。
김진영(キム・ジニョン)さん、 김현국(キム・ヒョングク)さんの夫婦で運営している。新刊書とヴィンテージ(古書)は同じくらいの比率で扱い、古書の場合はその歴史的位置などから写真家を選定しなければならず、調べるべきことが多いが、ジニョンさんは写真理論や歴史を勉強したため、そういった観点から写真を観ることが多く、旦那さんのヒョングクさんは写真家でもあるので、感覚で写真を観る。まさにベストパートナーと言えるだろう。
↑ 写真出典
2016年10月1日オープン。
景福宮脇のデリム美術館を少しすぎた路地にある。イラソンは、普通の本屋のインテリアとは少し違い、ヴィンテージの家具に囲まれた空間は、誰か趣味の良いひとの部屋に来たような、ここで良い写真集に出会えないわけがないという雰囲気だ。私が行った日はだビョングクさんがいて、まさにそのインテリアにぴったりな、自分のスタイルを持つお洒落な方だった。私は写真が大好きで、よく見る方ではあるが、すごく詳しいかと聞かれると自信がない程度の「趣味で好き」の範囲ではあるが、イラソンに集められた写真集は新旧問わず店主の審美眼でもって選ばれた本たちのようだ。気になる本があれば店主に尋ねてみてほしい。その詳しい説明を聞きながら、自分が求めている写真集に出会えるはずだ。
イラソンはただ写真集を売るだけではなく、その価値を伝えるためひと月に一度、写真の歴史の中で重要な写真集を選び、トークイベントを開いている。
私が欲しいと思っていた写真集 Lartigueの『Das Leben ist bunt』もあり、実際手にとって見たら写真自体も紙の手触りや印刷も本当に良かった。買いたかったけど今回は断念。
↑ 包装するヒョングクさん。明るい表情で扱っている写真集について話してくれます。
↑ この写真はHPより拝借(泣 他のお客さんけっこういて全体撮れなかったのです。とても素敵でしょう?広くないし、蔵書数も多くはないです。だけど美しい空間で厳選された写真集を眺めるのは至福の時間だったと言っても過言ではありません。
インスタグラムの写真は、さすがに写真本屋だけあって良い。インスタグラムを見ているだけでも満足してしまうほど上手だ。その写真につけられた写真集の説明はいつも長く、1冊1冊に語るべきことがあるのだという意志が伝わってくる。この説明を読むのも勉強になるほどである。時々、ダンボール箱の写真がアップされるが、その入荷のお知らせはいてもたってもいられなくなる。
↑ イラソンのインスタグラムより
イラソン店主のインタビューを見て思ったことがある。インターネットで本を購入するのもよいだろう。だけど本、つまり小説や写真集などの文化的発展を望むのであれば、そこに必ず「人」が必要であり、インターネットのクリックだけでは「販売」にはなっても「文化」にはならないということ。どの本屋もインターネット販売や電子書籍によって売り上げ減少傾向にある厳しい中で、それでも実店舗が必要な理由はそこなのかもしれない。
↑この日買ったイラソンオリジナルトートバッグ(コダックフィルムのイラスト^^)と신승엽(Shin Seungyeop)さんの写真集
今回の訪問ではわずかな質問しかできなかったが、次回は気になった写真集について説明を聞き相談しながら購入したいと思う。
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