ソウル本屋:VERONICA EFFECT

VERONICA EFFECT

베로니카이펙트


住所:서울시 마포구 어울마당로 2길 10

営業時間:月曜ー土曜 11時半〜20時、日曜は休み

INSTAGRAM:https://www.instagram.com/veronicaeffect/



合井ともいえるし、上水ともいえる地域に位置するヴェロニカ エフェクト。絵本専門の本屋だが、韓国の絵本よりも海外の絵本が多い。今まで紹介した絵本専門の本屋B-platformもYellow umbrellaも同じ地域にあり、B-platformは絵本もあるが海外のアートブックが多く、Yellow umbrellaは国内外の絵本を扱うが韓国の絵本が多い印象だ。


VERONICA EFFECTはイラストレーターでベーシストのユ・スンボ氏と、元雑誌編集者のキム・ヘミ氏が二人で始めたVERONICA EFFECT。ユ・スンボ氏の家に遊びにきた友人が、その絵本の数に驚き本屋の開業をすすめたという。洋書は色使いがはっきりしている独特なものが多い。これは店主の趣向だろう。淡い色調が好きな人もいるだろうが、私もキッチュな色合いを好むため、全て欲しいと思うほど、良い本が集められていると感じた。インテリアは白が基調となっているため、こういった派手な色合いの絵本がよく映える。店名もロゴも扱う本も全てがセンスのよい本屋だ。


ここでは刺繍のワークショップも開催している。絵画や映画のシーンを刺繍する変わったワークショップで、インスラグラムによくアップされているのを見て私もいつか参加してみたいと思っている。

↑ この写真のみ拝借。店主とMR.ディオールと話し込んでいたら、共同運営者のキムさんとその友人もきてさらに話こんでしまい、店内写真を撮り忘れてしまった。



私が店の前に着くと、古着を重ね着したような、気を遣っていないようでいて考えられているような、ロンドンの若者のような印象の男性が二人、タバコを吸って話し込んでいた。私が店に入るとその二人が後から店にはいってきて店主だとわかった。随分若くてお洒落な人がやっているんだなというのが最初の印象だ。そのうちの一人が店主のユ・スンボ氏で、もう一人の男性はディオールに就職が決まった店主の友人だった。

ユ・スンボ氏はひとなつっこい笑顔ですぐに話かけてくれて、絵本を制作中なことや日本が大好きで沖縄旅行を計画していること、それからよい絵本を丁寧に紹介してくれた。その時にこんなことを聞かれた。自分たちは日本の本屋や出版文化に影響をうけて、マネしてこのように本屋をやっているのに、何故日本人のあなたがわざわざ韓国で本屋をまわるのか、得るものはあるのか、ということだった。この質問に近いことは本当によく聞かれたし、日本でも韓国の本屋や出版物は本当に面白いのか?と言う人は少なくなかった。


何が面白いのかなんて明確には言えない。が、ひとつだけはっきりしているのは、韓国には、やりたいと思ったらすぐ行動してしまう熱さと、何かを面白がれるユーモアがあるということ。心の広さといってもいい。韓国の本屋の店主に話を聞いていると、簡単に出版できるシステムがあるせいで、出来の悪い本がたくさんあるという話はよく聞く。だが私からみると、一部の人しか熱狂できない日本の現在の出版より、韓国の出版の方が多くの人が楽しめるのではないかという、明るい希望を感じるのだ。双方に善し悪しは当然ある。だからどちらが良くてどちらが悪いという話ではなく、私の中で両方楽しんでいるだけであり、いち読者として願わくば、日韓それぞれに良い面を吸収しながら独自の違う文化を築いてほしいということ。 日本にも小規模の本屋は以前からたくさんあり、それぞれが特徴を持ち素晴らしいのは知っている。それと同じように韓国の本屋や出版物が面白い。ただそれだけだ。


VERONICA EFFECTは絵本専門店だ。しかし子どものための絵本ではなく、大人が日常に少しの彩りを欲するとき、そばに置いておきたいような、そんな絵本を扱う。そしてちょっとだけアジアを抜けて海外にいるような気分にさせてくれる本屋だ。

↑ インスタグラムより

本あるいは

本、装幀、作家のことなど。 それから韓国留学記録や旅行について。

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